GW 残雪期奥穂高岳

雪山

こんにちは、chikaです!

今回は2026年5月2日~3日の奥穂高岳の記録です。

1日にあかんだな駐車場で前泊し、2日に上高地~涸沢、3日に奥穂高岳に登頂しそのまま来た道を戻って下山、という行程です。涸沢までテント泊装備での登り、ザイテングラートの急登、緊張感の高い奥穂アタックと、個人的にはかなりハードな山で、地味に辛いのが横尾から上高地までの雪靴での下山。最後には本当に、へとへとの状態でした。

しかし、恐怖と強風と戦いつつも登り切った奥穂高岳からの景色は圧巻で、途中の辛さ怖さを払拭して余りあるほどの感動と達成感を得られた山行でした。

それではスタート!

~1日目~

5:20 あかんだな駐車場発。前夜に駐車場で車中泊し、GW初日の早朝のバスで上高地へ。バス料金は往復3,800円、当日バス停でチケットを買えます。上高地までは約35分。

6:05 上高地にてトイレや共同装備の受け渡しを済ませて出発。今回は山岳会の人たちと。ベテランの先輩2人と、私を含む初心者2人の計4人です。

この時期の上高地は初めてでしたが、GWも観光客の多い河童橋。奥には雪を被った穂高連峰の山々。

6:40 少し進んだところから見えるのが明神岳。予報によると下山時は恐らく雨になるので、晴れの景色を目に焼き付けます。

6:50 明神着。横尾までスニーカーで行こうと思っていたのですが、明け方まで降っていた雨の影響で道がぬかるんでいたので、ここで雪靴に履き替えました。固い靴での林道歩きが辛いですが、仕方ない、、。休憩も兼ねて、約20分の滞在。時間には余裕があるので、のんびり行きます。

8:10 徳沢着。トイレチップの支払いがpaypayでできるようになっていて驚きました。便利なものです。徳沢園に立ち寄っていきます。

ソフトクリームが有名な徳沢園ですが、今回はピザを食べていきました。まだ先は長いので、しっかりエネルギーチャージ!30分くらいゆっくりしていきました。

9:40 横尾着。既にけっこう疲れた笑。ここでも20分くらい休憩し、涸沢に向かいます。まだ雪は出てきません。

横尾大橋を渡ったところで、サルがフキノトウを頬張っていました。このあたりのサルは本当に人なれしていますね。

11:10 本谷橋着。橋を渡ったところでアイゼンを装着。ここからようやく雪の上を歩けます。

炎天下、長い登り、重いテント泊装備でもうバテバテ。しかし休憩で止まると一気に冷えます。

13:00 小屋が見えてからが地味に長い。

13:30 涸沢ヒュッテテント場着。ザックを下ろし、すぐに整地を始めます。快適なテント生活のため、疲れていてもこの作業は手を抜きません。防風のためのブロック壁も丁寧に積み上げます。

整地&テント設営完了。やっと一息付けます。各々ヒュッテでおでんやらお酒やら買い、テラスでのんびり。GWの涸沢では、ヒュッテに引いている沢水をタダで汲めるので、融雪の必要もありません。ありがたい。

16:00 テントに戻って夕食開始。今回はみんなで作るのではなく、各自持参したカップ麺やアルファ米を食べます。

夕食を終えると、お酒を飲んだりつまみを食べたりしつつ語らいます。なぜか4人とも、つまみにミックスナッツを持参。私はローソンのきなこミックスナッツが推しで、今回はそれを自作していったところとても好評でした。会話の中心は古い映画のことだったので、私はちょっとついていけず笑。

20:00 就寝。

~2日目~

3:00 起床。この朝、涸沢の気温は恐らく0℃前後。雪山とはいえもう5月なので、寒くて眠れないということもなく、快眠でした。

外にはすでに、北穂や奥穂に登る人たちのヘッデンが光って見えます。写真右側の列が北穂に登る人たち、左側にぽつぽつ光っているのが奥穂に向かう人のヘッデンで、私たちがこれから辿るルートです。

朝食も各自パンやアルファ米で済ませ、私たちが出発する頃にはもうヘッドライトは要らないくらい明るくなっていました。

5:00 穂高岳山荘に向け出発。朝は青空も見えているものの、この日の天気予報は午後から下り坂。せめて山頂に着くまでは晴れていてほしいと願いながら、締まって歩きやすい朝の雪の急登を、ひたすら登っていきます。

振り返るとあっという間に小さくなるテント場。しかし前を向くと、目標の山荘があるコルはなかなか近くなりません。

進行方向左側を見上げると、前穂と吊尾根。

7:10 穂高岳山荘着。ここまでザイテングラートの登り、2時間程度でしたがめちゃくちゃ疲れます。前日に比べ荷物は格段に軽くなったものの、なかなか休憩もできないくらいの急登続きで、標高も高いので酸素の薄さをしっかりと感じました。

ただ難しいのはここから。山荘の前でシェルを着込み、グローブもはめて山頂アタックの準備をします。稜線に出たので、ここから先は風も強くなります。

登っていく人が見えます。写真上方で登っている人が見えるあたりが、核心部の1つの雪壁です。途中にはしごも見えますね。

7:30 アタック開始。

9:05 奥穂高岳着。過程の記録を完全に飛ばしてしまいましたが、登っている最中は必死過ぎて写真を撮れなかったんです💦

この日は風が強くて、雪が顔に打ち付けて痛いほど。時折体を持っていかれそうになるので、耐風姿勢をとりつつ登ってきました。

個人的に怖かったのは、核心と言われる2ヵ所の雪壁よりも、序盤の岩雪ミックスゾーン。事前のアイゼントレを思い出しながら登れば、それほど難しいわけではないのですが、やはりロープがあるのと無いのとでは恐怖感が全然違う。つい腰が引けたり、膝をついたりしそうになるのを先輩方の声掛けによりぐっとこらえて、「ビビるな、ビビるな。」と唱えながら登りました。

雪壁はステップが作ってあり雪も程よく締まっているので、落ち着いて一歩一歩、しっかり蹴り込みながら登れば問題ありません。

これは登ってきた方。奥には大好きな槍ヶ岳が見えます。

こっちはジャンダルム。いつか行けるでしょうか。

涸沢で聞いていた予報通り雲は出ていますが高曇りで、夏とは一味違う、雪の付いた穂高連峰の景色に圧倒されます。

9:20 下山開始。当然、登りが怖ければ下りはもっと怖いです。アイゼンのひっかけに注意して、気を抜かないように下っていきます。

登りであまり怖くなかった雪壁、下りでは足元が見えず、緊張感が高まります。一歩ずつ確実に蹴り込んでいけば大丈夫。ピッケルも、ちゃんと効いているのを確認しつつ下ります。

山荘に戻る道中、滑落者の捜索に来ていた岐阜県警の方々とすれ違いました。無線から聞こえた声によると、この日私たちと同じく奥穂高岳に登っていたソロの男性が滑落し、自分で通報したそう。あとからニュースを見て無事救助されたと知りましたが、救助する方も命がけですから、無謀な登山はするもんじゃないですね。

小屋を目前にして、一番怖い岩雪ミックスの下りを慎重に通過したらやっと緊張が解けました。

10:40 穂高岳山荘帰着。軽く休憩してから、涸沢に下ります。この日本当は涸沢でもう一泊して翌日下山する予定だったのですが、この日の夕方から翌日にかけて雨予報だったため、行けるところまで下りてしまおうということになりました。ということで穂高岳山荘では行動食だけ食べ、20分程休んで下山開始。山荘でお土産のコーヒーゲット。

めちゃくちゃしんどかった登りも、下りは楽ちん。急傾斜や踏み抜き地獄でなければ、雪山の下りはめっちゃ楽しいです♪

11:50 涸沢着。このタイミングでさっきの滑落者を救助するヘリが飛んできていました。

涸沢まで、登りより楽とはいってもやっぱり疲れて足がプルプルします。でも雨の中の下山は本当に嫌なので、さっさとテント撤収してパッキングして、また歩き出します。

12:30 涸沢発。雨予報にも関わらず、登ってくる人もたくさん見かけました。気合入ってますね、連泊でしょうか。

(ここから上高地まで来た道を引き返すだけなので、写真が少なく文章ばかりになってしまいすみません💦)

14:40 横尾着。ここで泊るか下山してしまうか少し話し合います。上高地からさわんど駐車場に行くバスの最終便が17:30、間に合いそう、ということで上高地まで行ってしまうことにしました。もう疲れたけど、ここまで来たらテントを濡らさず帰りたい一心です。

本谷橋でアイゼンは外しましたが、靴は重いまま。ここまではまだ元気でしたが、ここからがほんっとうにきつかった。固い靴で固い地面を歩くの辛すぎます笑。

道端のニリンソウに癒されます。前日と比べても少し花が開いたようで、見ごろも近そう。

15:30 徳沢通過。時間の余裕があればここでソフトクリームでも食べていったかもしれませんが、バスの時間があるので通り過ぎます。休みたい気持ちは山々でしたが、このあたりから雨も降ってきましたしそれに、、、座ったら根っこが生えてしまいそうでした。

16:15 明神通過。しんどすぎてずっと「明神はまだか、明神は、、」と考えていました笑。上高地までもうひと踏ん張り。

雨の中、ひたすら上高地を目指す長く単調な道のり。2年前の秋に、母と涸沢の紅葉を見に行った時のことを思い出します。その日も下山時は雨で、重い荷物でヘロヘロになりながら涸沢から上高地までを歩き、もう2度とこの道は通りたくないと思っていました。あの時に比べれば今回は小雨ですが、この道はトラウマレベルで苦手です。毎回もう通りたくないと思う道だけど、まだこれから何回も歩くんでしょうね。

17:00 上高地着。なんとか、バスの時間には余裕をもって到着できました。(できたらここでおやきなんか買い食いしたいと思っていたのですが、上高地のお店は既に閉まっていました。残念。)

17:30 バスに乗ってさわんどへ。平湯温泉で温まり、諏訪湖のSAで夕飯を食べ、東京のわが家へ帰るころには日付が変わっていました。長い1日、頑張った。

私のイメージでは、横尾~徳沢=長い、徳沢~明神=ちょっと楽になる、明神~上高地=短いし惰性で乗り切れる、て感じだと思っていたのですが、今回は進めば進むほどきつかったです。固い雪靴による靴擦れで足は痛いし、全身ヘロヘロだし雨降ってるし、、、。数日たってブログを書いている今でも、思い返すとまず”きつかった”という感想が浮かぶくらい。初日の涸沢までの登りも、2日目のザイテングラートの登りもずっとしんどくて、体力不足を痛感。

でも、下山した次の日にはもう次の山に登りたくなっていました。

怖いのもしんどいのも決して好きじゃないけど、楽しく登れる山を増やしたいから、私は少しずつステップアップしていきたくて、そのために怖いと感じる山にも登るようにしています。でもそれだけじゃなく、やっぱりこういう、ぞくぞくするような登山自体を楽しむ気持ちもあるのかもしれません。

危険を承知で私の後ろにつき、一歩一歩を見守り、声を掛け励まして、最後は褒めてくださった山岳会の先輩方には、今回も感謝の気持ちに堪えません。ほんとにしんどかったけど、とっても楽しめました♪

おわり。

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